登場人物
若き伝奇作家
太一(おおのはじめ)

大学生の身でありながら物書きにも勤しんでいる兼業(?)作家で、少し呪術などに関する心得を持っている。
日々の大半を執筆活動と材料集めの時間に費やしているが、社交的でないというわけではなく、
人並みの愛嬌も持ちあわせている。
今は没落して見る影もないが、彼の家はかつて歴史ある名家であったという。
北宮神社の祭宮
望月詠子(もちづきよみこ)

北宮神社で祭宮を務めている女性。
また、客士の一人でもあり一癖ある客士達のまとめ役となっている。
普段は淑やかで品のある女性だが、人を手玉に取ろうとする癖があり、
しばしば天野や周囲の人間を困惑させている。
謎多き非常勤講師
天野幸彦(あまのゆきひこ)

菅原市の大学で非常勤講師をしている男。
人を教える立場にあるが、少々卑屈な言動や振る舞いを見せる。
非常勤講師というのは表の顔で、裏では客士院に属しており「異界騒ぎ」と呼ばれる怪異を解決に導く任にあたっている。
ちなみに彼がこの裏稼業をしているのはそこそこ"実入り"がいいためであるらしい。
古き民の形見
弓納小梅(ゆみのうこうめ)

神代に滅びたとされる民の末裔で、客士の一人。
市内にある高校に通っているが、元は田舎の町の出身であり、菅原市へは中学進学に合わせてやって来た。現在は祖母の知り合いである小泉の家に下宿している。
普段は大人しく読書を好む少女だが、それに反して活発な一面もあり、
身体能力に関しては客士院の中でも一番高い。
千方院家の鬼当主
千方院八重千代(せんほういんやえちよ)

かつて宮廷に仕えていた鬼の一族千方院家の当主。
齢は優に一千年を超えており、当主として相応の落ち着きと貫禄さを備えているが、お茶目な一面もあり彼女の元への来訪者はたびたび面食らう思いをしている。
現在一族は各々仕事をしているが、彼女自身は家の方針により、現在何も仕事を行っていない(そして彼女はそれを申し訳なく思っている)。
不可思議な少女
たまき

太の前に度々姿を現す少女。
容姿の割には大人と話しているのかと思ってしまうような落ち着いたしゃべり方だが、その目的や真意は謎に包まれている。
文芸部部長
宗像

大学での太の先輩で文芸部の部長。
面倒見のいい男で、見るからに不健全な生活をしている太を気にかけている。
小さな大学教授
新宮智映美

天野の知り合いで大学教授をしている女性。
一部の事柄について偏執狂的な面を見せることがあるが、普段特に気難しいというわけでもなく誰に対しても気さくに接している。
なお見た目相応の振る舞いを見せることもあるが、天野によると、それは作為的なものでそこに子供らしさやあどけなさは存在しないとのこと。